こどもカンガルーの名前を決定しました!
今年2月から人工哺育中のアカカンガルーのこども(メス)について、ご報告します。
過去のブログはこちらをご覧ください。
https://fukuokazoo.blogspot.com/2021/05/blog-post_17.html
こどもカンガルーは、体毛が綺麗に生え揃った4月くらいから、内外の環境慣らしやカンガルーとして生きていくためのステップアップを行ってきました。
7月初旬からカンガルー舎に連れていき、他のカンガルーとの顔合わせと同居を始めました。初めは短時間で先輩カンガルーも警戒度マックスでしたが、少しずつ同居時間を長くしていく毎に、お互い慣れてきたようです。
8月になると離乳の練習をはじめました。まずはリンゴやパンなどカンガルーが好みそうなものから与えましたが、なかなか食べませんでした。
それでも、根気強く続けていくと、成長とともに口にする種類がだんだん増え始め、今では牧草や青刈りといった他のカンガルーと同じごはんを少しずつですが、食べるようになりました。
9月中旬には、採食、排泄、他の個体との関係性など、同居の基準をクリアしたため、丸一日カンガルー舎で過ごさせてみることにしました。
初めての日は不安もありましたが、特に問題もなかった為、これ以降カンガルー舎での生活が始まり、同時に袋生活の卒業の日となりました。
10月には体重が5Kgを超え、立派に成長しました。しかし、あと数カ月はミルクが必要なので、人工哺育を続けます。これが必要なくなった時、私たちの母親としての仕事は終了となります。約7カ月、こどもカンガルーの成長を見守ってきて、今では本当のこどものような存在です。
こどもカンガルーには「あかり」という名前を付けました。明るい将来であってほしいという「明かり」と、消えかかっていた命の灯りを、人の手によって育てられて灯(とも)されたので「灯り」という二つのあかりを重ねて名づけました。
あかりは、まだカンガルー舎の環境や大勢の人には慣れていないため、上の方で休んでいることが多いです。穏やかにあたたかく見守っていただければと思います。
これからあかりをどうぞ宜しくお願いします。
(カンガルー担当飼育員)