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10月, 2021の投稿を表示しています

来年の干支は寅(トラ)です🐯

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このところ、冬の寒さを感じるようになりましたね。動物園でも、寒さが苦手な動物には、ヒーターをつけるなど寒さ対策をしています。 さて、2022年の干支は寅(トラ)です。寅年を機にトラが全種合わせても、わずか3,000頭あまりしか生息しておらず、絶滅の危機にあることを知ってもらえるとうれしいです。 福岡市動物園では、1頭のアムールトラ「カイ」♂を飼育しています。 これからの季節、もしかすると年賀状やSNSなどのため、カイの写真を撮る方が多くいらっしゃるかもしれません。 興味を持ってくださるのはとてもうれしいのですが、ここで改めて動物園からお願いがございます。 動物園では、動物たちの写真撮影は問題ありませんが、フラッシュ撮影は禁止しています!強い光で動物たちの健康に影響がでる可能性があるためです。 しかも、カイがいるようなガラス越しの獣舎ではフラッシュ撮影をしても、光が反射して綺麗に撮ることはできません。(写真はガラス越しにフラッシュオフで撮影したものです) また、動物たちに赤い光を照射してピントを合わせるAF補助光(オートフォーカス補助光)の使用もおやめください。 動物たちを撮影する前に、カメラやスマホが発光禁止モードになっているか、AF補助光がオフになっているかご確認をお願いします。 マナーを守って動物園を楽しんでくださいますよう、どうぞご協力のほどよろしくお願いします!

【動物情報館ZooLab】キリン博士がやってきた!

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10月10日(日)、動物情報館ZooLabにて、キリン博士 郡司芽久(ぐんじ めぐ)先生による講演会「キリンのみどころ~動物園の楽しみかた~」を開催しました! 前日の10月9日には、福岡市科学館で「キリンのツノは何本あるの?」というテーマで講演会が開催されましたよ。 本来、この2つの講演会は8月の夏休み期間に開催予定だったのですが、臨時休園のため、10月の開催となりました。 今回、お越しいただいたのは「キリンの【8番目の】首の骨」について仕組みを解明した、キリン研究者で解剖学者、東洋大学助教の 郡司芽久(ぐんじ めぐ)先生!  キリンのことが知りたくて、これまでに解剖したキリンの数は世界一(かも)!?という、根っからのキリン大好きな先生なのです。 まずは郡司先生によるおはなしからスタート! 郡司先生が普段どのように研究を行うのかを教えてもらったり、 キリンのみどころを3つ教えてもらいました!実際にキリンを見た時に、観察したくなる楽しい情報がたくさん! みどころ①「目」 みどころ②「ウンチ」 みどころ③「ひづめ」 大きな体を支えるキリンの脚(あし)やひづめはとても大切な部分で、動物園でもケアをしていく必要があることも教えてもらいました。 キリンのみどころを知ったらいざ、キリン舎へ! みどころの3つめでおはなしいただいたトレーニングを実際に見学へ行きました! お天気にも恵まれ、今回はニコと父親のジュラのトレーニングを見学できました。 福岡市のキリンたちが現在行っているトレーニングは「ハズバンダリートレーニング」といいます。 動物たちの健康を管理する上で必要な処置をするときに、動物たちに無理をさせず、すすんで協力してもらえるようにするための動きを練習しています。今回、ニコとジュラは採血と爪切りに必要な動きを練習する様子を見せてくれましたよ。 講演会の最後は郡司先生と直接お話しできる、フリー質問コーナー! 大いに盛り上がりました! そして残念ながら、当日は時間の関係で受けられなかった質問を、ここでご紹介! Q.キリンのおっぱいは何個あるんですか?——小学4年生の参加者より A.後ろ脚のお腹側の付け根に2対(乳首は合計で4つ)、正方形っぽく並んであります。 (キリンにカメラをまたいでもらいました。囲った部分が反対側の脚の付け根にもあります。) Q.キリンの舌が青紫色なのはなぜ

「どうぶつ園のじゅうい」の講話を実施しました

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福岡市動物園では、福岡市内の小学2年生児童を対象に、国語科の題材「どうぶつ園のじゅうい」に関連した講話を行っており、10月14日に1回目を実施しました。 講話では、当園の獣医師から、動物の治療や病気の予防のこと、動物へのトレーニングや繁殖の取組みのことなど、色んな話を分かりやすく説明しました。 児童のみなさんは、興味津々でとても熱心に話に聞き入っていました。 講話の後は質問タイム。 「どんな病気が多い?」「一番苦労したことは?」「足の速い動物はどうやって捕まえるの?」などなど、たくさんの質問がありました。時間の都合ですべての児童の質問には答えられませんでしたが、多くの児童が手を挙げてくれ、たくさん興味を持ってくれたことがうかがえたので、こちらも嬉しくなりました。 このような環境教育に取り組むことは、動物園の重要な役割の一つと位置付けられており、より多くの人に動物園や動物について知ってもらったり、興味を持ってもらったりすることを目指しています。 今回の講話は、今年度は12月17日までの木・金曜日に、事前に申込をいただいたうえで、実施しています。詳しくは こちら をご覧ください。

福岡市動物園ギフトショップ プチモンドにて、ツシマヤマネコの新商品販売中!

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10月8日は「トラヤマ(ツシマヤマネコ)の日」ですね! 動物園正門にあるショップ「GiftShop PetitMonde(ギフトショップ プチモンド)」ではツシマヤマネコの新しいぬいぐるみが10月1日より仲間入りをしています。 その名も…「食物連鎖・ツシマヤマネコ」です!! 楽しみながら生物についての知識を深めていただきたい、という願いを込めて作られた「センスオブワンダーシリーズ」の新作です。 ツシマヤマネコ⇒アオダイショウ⇒ツシマアカネズミ⇒ツシマカブリモドキの順番に、お腹に入れることができるぬいぐるみになっています。 ぬいぐるみで表現したのはツシマヤマネコの捕食の一例ですが、生息地である長崎県対馬市で野生のツシマヤマネコがどのように暮らしているのか、このぬいぐるみをきっかけに興味を持っていただけたらと思います。 商品についているツシマヤマネコの紹介文は、福岡市動物園が監修しています! ツシマヤマネコは1994年に種の保存法により国内希少野生動植物種に指定され、福岡市動物園で生息域外での飼育と飼育下での繁殖が始まりました。飼育下で数を増やして野生にもどそう、という活動です。現在では同じ目的で全国の動物園や保護センターなどでも飼育されています。 繁殖を重視して生体を一般に公開していない時期もありますが、日本で初めてツシマヤマネコの飼育、繁殖の活動を開始した福岡市動物園での「トラヤマ(ツシマヤマネコ)の日」をお楽しみ下さい! 福岡市動物園にお越しの際はぜひショップにもお立ち寄りください♪ この商品は現在、福岡市動物園とよこはま動物園ズーラシアとAmazonで販売中です。

こどもカンガルーの名前を決定しました!

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今年2月から人工哺育中のアカカンガルーのこども(メス)について、ご報告します。 過去のブログはこちらをご覧ください。 https://fukuokazoo.blogspot.com/2021/05/blog-post_17.html こどもカンガルーは、体毛が綺麗に生え揃った4月くらいから、内外の環境慣らしやカンガルーとして生きていくためのステップアップを行ってきました。 7月初旬からカンガルー舎に連れていき、他のカンガルーとの顔合わせと同居を始めました。初めは短時間で先輩カンガルーも警戒度マックスでしたが、少しずつ同居時間を長くしていく毎に、お互い慣れてきたようです。 8月になると離乳の練習をはじめました。まずはリンゴやパンなどカンガルーが好みそうなものから与えましたが、なかなか食べませんでした。 それでも、根気強く続けていくと、成長とともに口にする種類がだんだん増え始め、今では牧草や青刈りといった他のカンガルーと同じごはんを少しずつですが、食べるようになりました。 9月中旬には、採食、排泄、他の個体との関係性など、同居の基準をクリアしたため、丸一日カンガルー舎で過ごさせてみることにしました。 初めての日は不安もありましたが、特に問題もなかった為、これ以降カンガルー舎での生活が始まり、同時に袋生活の卒業の日となりました。 10月には体重が5Kgを超え、立派に成長しました。しかし、あと数カ月はミルクが必要なので、人工哺育を続けます。これが必要なくなった時、私たちの母親としての仕事は終了となります。約7カ月、こどもカンガルーの成長を見守ってきて、今では本当のこどものような存在です。 こどもカンガルーには「あかり」という名前を付けました。明るい将来であってほしいという「明かり」と、消えかかっていた命の灯りを、人の手によって育てられて灯(とも)されたので「灯り」という二つのあかりを重ねて名づけました。 あかりは、まだカンガルー舎の環境や大勢の人には慣れていないため、上の方で休んでいることが多いです。穏やかにあたたかく見守っていただければと思います。 これからあかりをどうぞ宜しくお願いします。 (カンガルー担当飼育員)