ツシマヤマネコの赤ちゃん😺

4月28日午前5時11分に赤ちゃんが1頭生まれました。2年ぶりのツシマヤマネコの誕生です。

福岡市動物園では2000年に飼育下で初めての繁殖に成功していて、今回で通算56頭目の赤ちゃん誕生となります。

お母さんは「妃(ひめ)」、お父さんは「キュー」で、どちらも野生で保護された個体です。このペアの間には過去にも7頭のこどもが生まれていて、今回は8頭目のこどもです。


出産予定日は4月27日としていて、その3日前から24時間観察をしていました。28日の0時頃に軽い陣痛のような行動が現れ、出産40分前になると強い陣痛行動になってきたので、担当飼育員が出勤して出産に備えました。

カメラからは見えない状態での出産でしたが、産んだことがわかりました。しばらくして赤ちゃんが動いている姿を確認して、その後授乳も出来て、とにかく一安心でした。


その後数日は飼育員が夜中も交代で泊まり込み観察をして、育児放棄などに備えましたが、妃はよく世話をしていて、ちゃんと母乳も出ているようでした。

赤ちゃんは生まれてから1週間経つと出産直後の2倍ほどまで成長しました。生後13日目には目が開いているのが確認できました。まだよちよち歩きですが、少し歩くようにもなってきました。

3週間後には巣箱外へ出るようになり、足取りもだんだんとしっかりしてきました。4週間も経つと、自分一人でおしっこもできるようになり、屋外へ出るなど行動範囲も広がっていきました。5週目になると段差を登れるようになり、ジャンプもできるようになりました。6週目のころには屋外にある斜めの丸太にも登るようになり、体もどんどん大きくなっています。

6週目になる6月2日時点ではまだ母乳を飲んでいて、お肉を食べているのは確認できていませんが、そろそろ食べ始めるころです。親が食べているのを横で見ていて、興味が出てきているようです。行動範囲は更に広がり、妃から離れていっては咥えて連れ戻されたりする光景がよく見られます。妃はこどもが寝ている時などは離れて行動することが増えてきましたが、こどもが動いている時はまだまだ目が離せないようです。

まだまだ赤ちゃんといった状態ですが、親の食べる餌が十分にあり栄養状態の良い飼育下では仔ネコの成長は早いです。生後3か月目くらいになると、健診とワクチン接種をします。そして親から離れて独り立ちすることになります。もうしばらくの間ですが、仔ネコの成長を妃と飼育員でしっかりと見守っていきます。(ツシマヤマネコ担当飼育員)

YouTubeに仔ネコの成長の記録を公開しました。

ツシマヤマネコ担当と新人飼育員の実況付きです。こちらもどうぞご覧ください。

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