オランウータン「ナナ」と「リキ」の状況ご報告!
10月末に、よこはま動物園ズーラシアから来園したボルネオオランウータンの「ナナ」(メス)と、11月初めに多摩動物公園から来園した「リキ」(オス)の状況をお伝えします。
2頭がやってきて1か月以上が経ちました。現在、福岡市動物園ではオスの「ミミ」も合わせると、3頭のオランウータンを飼育しています。
特に葉もの野菜を食べる時は、飼育員の食欲をそそるぐらい美味しそうな良い音をさせて食べています。(※写真はオランウータンの1日3頭分のエサです。)
現在、昼間は寝室と展示場の扉をオープンにして、好きな場所に自由に移動できるように慣らしています。まだ警戒しているのか展示場に出たことはないのですが、少しずつ寝室と展示場間の通路での移動距離も長くなってきました。タイミングが合えば展示場にいる姿が見られるかもしれません。
リキは9歳になったばかりで、顔立ちはまだ幼く身体はまだまだ成長途中です。
オランウータンのオスは成獣になり優位性のあるオスだという自覚が芽生えると「フランジ」と呼ばれる頬のでっぱりが出てきますが、リキはまだフランジが出ていません。
先輩のミミ(推定52歳)のような立派なフランジが出るのはまだ先になりそうです。
リキは現在2つの寝室を行き来するように慣らしていますが、最近まで寝室から全く出ない日々が続きました。先日やっと隣の寝室に移動してくれて、移動が割とスムーズになってきたのでホッとしています。寝室内でもよく動くようになってきてくれました!
現在、野生のオランウータンは絶滅の危機に瀕しています。日本の動物園で飼育されているボルネオオランウータンも個体数が少なくなっている状況です。今回、ナナとリキは繁殖目的で福岡市動物園にやってきました。環境に慣れた後、繁殖を目指します。
これからも、オランウータンたちをあたたかく見守っていただきますよう、お願いします!
(オランウータン担当飼育員)