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5月, 2021の投稿を表示しています

ダイアナモンキー「クラリ」の出産

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2021年4月12日にダイアナモンキーのクラリが1頭の赤ちゃんを出産しました。お父さんは、リップスです。 クラリにとっては初めての子育てです。福岡市動物園では、2007年以来14年ぶりのダイアナモンキーの誕生です。この2007年に生まれたダイアナモンキーがクラリでした。(4/19撮影、生後7日日) 実は去年の5月には流産を経験したクラリですが、今年は元気な赤ちゃんが生まれくれて、スタッフ一同本当に幸せな気持ちになっています。(5/7撮影、生後25日目) 去年、リップスとの交尾は確認していましたが、妊娠の確証はありませんでした。(写真:リップス) 今年の3月頃になるとクラリに乳房の膨らみやお腹の膨らみが見られるようになり、妊娠している可能性が高まってきて、4月半ば~後半くらいに生まれる想定をしていました。 結果的には予想よりも少し早く生まれましたが、出産日には母子ともに元気に、むしろいたって普通に過ごしていました。 生まれたての子どもは、黒い顔の大人と違ってピンク色をしています。(4/12撮影、出産当日) (4/19撮影、生後7日目) (5/6撮影、生後24日目) 生後1か月が経過し、すでに少しずつ黒くなってきています。いつ完全に黒くなるのか、楽しみでもありますし、なんだか寂しい気もします。ダイアナモンキーの特徴の一つである、額の三日月模様も生まれたときには、ほぼありませんでしたが、生後1か月ほどで模様が出てきました。 母乳を飲む期間は半年ほどで、徐々に大人と同じエサも食べるようになってきます。 母親にしっかりと引っ付き、 母乳を飲んで過ごす期間はあとわずかです。3年ほどでおとなになります。(5/12撮影、生後30日目) クラリに負けないよう、飼育員もしっかりと子の成長を見守っていきたいと思います。(5/22撮影、生後40日目) (ダイアナモンキー担当飼育員)

【動物情報館ZooLab】生物多様性って何かな?

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みなさま、お元気でお過ごしでしょうか? 突然ですが、毎年5月22日が何の日かご存知ですか? 実は毎年5月22日は、国連が定めた「国際生物多様性の日」なんです。でも、“生物多様性”って急に言われてもはっきりと分からない方は多いはず… この地球の環境を考えるうえでとても大切なことなのに… そこで今回は生物多様性について考えてもらうきっかけにするべく、パネルを作成しました! その名も「ここは 生物多様性の森」 残念ながら現在、福岡市動植物園は休園中なのでこのブログに先行公開しちゃいます!野生動物たちや、この地球の未来について、真剣に考えてもらえたらと思います。 生態系や、そのバランスを保つことが生物多様性に繋がります。でも、絶滅を心配される動物たちは多く、生態系のバランスは常におびやかされている状態です。そんな動物たちの中からまずは、福岡市動物園で暮らす絶滅危惧動物についてご紹介していきます。 1日に42頭も命を落としているなんて… 日本が最大の密輸先だったなんて… いつか野生でイキイキと動く姿を見てみたいな こんなに不思議な動物も絶滅危惧種・・・ サイのツノはみんなの髪の毛やつめと同じ成分。薬になると思う? もっと動物たちに寄り添うことはできないのかな・・・ こんなに個性的な動物たちが見られなくなる未来なんて・・・ そして、実はすでに日本の自然で生態系のバランスが崩れ始めていることに気が付いていますか? 動物園では、いま紹介したような絶滅を心配される動物たちを飼育し、その種の数を増やすお手伝いをしたり、研究を重ねることで動物たちを守っていこうとしています。 また、様々な動物たちを一般の皆さまにも公開することで、この地球に暮らす生物の多様性に気づいて、人間以外の生きものや環境について学んでもらうことを目的としています。 その他にも… どうですか?実は今からでも出来ることがたくさんでしたよね! すぐに結果は見えなくても、あなたの行動が変わることであなたの好きな動物の未来が明るくなる、ってとてもステキなことだと思いませんか? 伝えたいことが多すぎて、盛りだくさんの内容になってしまいましたが、ここまで読んでくださったあなたはきっとこれから、意識をしてくれるようになるはず。 そう信じて、これからもたくさん動物の魅力や動物園が楽しくなる情報を発信していきたいと思います!! 開園した

【動物情報館ZooLab】「今週末のおでかけ《ない》情報」にツシマヤマネコすごろく掲載

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みなさんこんにちは! 動物園は現在休園中ですが、休園中でも、みなさんに動物たちのことを思い出してもらえたらいいなと思い、今回は昨年10月のヤマネコ月間中に配布していた「生き抜け!ツシマヤマネコすごろく」をダウンロードできるようにしました! 福岡市HP 「今週末のおでかけ《ない》情報」 にダウンロードページがありますので、ぜひご利用ください。 すごろくで遊ぶことで、ツシマヤマネコについて学ぶことができます。楽しく遊んだ後は、自分でツシマヤマネコや好きな動物について調べてみてくださいね! サイコロの用紙には大人の方にも是非お読みいただきたい部分もあります!ぜひ一緒に印刷して、一度読んで頂けると嬉しいです! サイコロは無地なので、シールを貼ったり数字をかいたりして自由に作ってみてください! ※はさみを使うときにはケガのないように注意して、大人の人にも手伝ってもらいましょう。 ※サイコロの中に丸めたティッシュなどを詰めると少し重さが出て安定します。 さぁ、ツシマヤマネコが生きる厳しい自然…君は生き抜けるか!?

ヒツジの毛刈り、サマーカット2021♬

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  今年は桜の開花も、梅雨入りも早く、夏日になる日もちらほら。 というわけで、いつもより一足早く、 GW前の休園日に、恒例のヒツジの毛刈りが無事に終わりましたことをご報告申し上げます♪ のんびり日向ぼっこしてると、飼育員やら病院のカートやら、 バックヤードに続々と集まるスタッフの気配に、何かを察するヒツジたち。 はい、きた! 毛刈りの時間ですよ~ 人懐っこい母、コマチから毛刈りスタート♪ 素直に横たわる母、コマチ。 飼育員たちにとっても、年に一度の毛刈りなので、 思い出しながら刈っていきます。 刈ると、中は白くてフワフワですね♪ 毎年のことですが、天然の毛にちょっと感動します。 毛刈りがひと段落したところで採血をし、 体重測定♪ ついでに健康診断も行っちゃいます♪ その間、心細そうな様子の、子のノゾミ♀です 母ちゃん、なにされてるんやろ~ ((;゚ェ゚;)) 、といった心境でしょうか。 こちらは、そのころの母ちゃん♪ スッキリして、飼育員とも和解したかしら(笑) 次はあそこにおる、おたくのノゾミちゃんば刈っても良かろうか? ついでにお隣のヤギたち。 お構いなしで遊んでいました♪ はい、お待たせ~のノゾミです。 若い分、抵抗も激しめでしたが、無事に終わりましたよ。 ビフォー アフター 二頭ともスッキリしましたね♪ 終わってしまえば身軽になって、ご満悦なのでした~。

アカカンガルーの人工哺育

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  今年の2月22日、アカカンガルーのアラシ(メス)が死亡しました。原因は、化膿などの症状がみられるカンガルー特有の病気、カンガルー病です。 (アカカンガルー家族:右から2番目がアラシ) アラシが死亡したとき、アラシのお腹の袋「育児嚢(いくじのう)」には小さなこどもがいました。体重は、わずか300g程です。 アラシの忘れ形見を育てるべく、人工哺育が始まりました。 まだ、ほとんど毛が生えていません。(3/8撮影) こんな小さくても、おなかには既に袋が!!メスであることが分かります。 哺乳が終わった後は、手で刺激して排泄を促します。 一通りのお世話が終わると、お腹の袋に見立てたバッグに入れて、 小動物用の集中治療室(ICU)で過ごしてもらいます。この作業を当番制で、一日に何回も行います。 便の状態が悪かったり、なかなかミルクを飲んでくれないことがあったりと、心配なことも多々ありました。(3/20撮影) しかし、徐々にうっすらと毛が生えそろいはじめ、耳もしっかりしてきて、カンガルーらしさが出てきました。(4/15撮影) そして、4月下旬には体重も1kg程となり、本来ならお母さんの袋から顔を出す頃合いになりました。そこで、飼育員がバッグに入れて、お散歩も始めました。お母さんの袋生活を再現しつつ、骨の成長に必要な日光に当たってもらうためです。(4/24撮影) さらに、最近は歩く練習もはじめました。5月10日は、初めて歩いた「ピョンピョン記念日」です! お腹の袋もしっかりしてきました。(5/11撮影) また追って、こどもの成長をご報告したいと思います。