「ボルネオゾウのレスキュー大作戦」を開催しました
マレーシアの子どもたちとオンラインで交流しながら、
環境問題について一緒に学んでもらうことを目的としたイベント。
「ボルネオゾウのレスキュー大作戦2024」(5月18日開催済み ※事前申込み、抽選制)を開催しました。
環境問題について一緒に学んでもらうことを目的としたイベント。
「ボルネオゾウのレスキュー大作戦2024」(5月18日開催済み ※事前申込み、抽選制)を開催しました。
※公益財団法人りそなアジア・オセアニア財団りそな環境助成により実施。
当日はオンラインで、マレーシア(サバ州)の小学校と、豊橋総合動植物園、福岡市動物園をつなぎ、イベントを行いました。
多くの野生動物の住みかである自然豊かな森が、アブラヤシの大農場にかわることで、そこに生息しているゾウにとってどんな影響があるのか、そんなお話がテーマとなります。
アブラヤシとはパーム油の原料です。
パーム油とは、世界で一番多く使われている植物油とも言われます。
食品、洗剤、化粧品など、多くの生活用品の原材料となるパーム油。
栽培や採取に適していて、加工しやすく、その原料には、たくさんのアブラヤシが必要になります。
そのため森を切り開き、プランテーションという巨大なアブラヤシの農園が出来ています。
そのプランテーションの開発生産地であるサバ州(マレーシア)と
消費国である日本、双方の子どもたちが交流し、環境問題について、学び、解決策を考えます。
「ボルネオの野生動物脱出ゲーム」
森を模したボードの上に、ゾウ・オランウータン・テングザル・サイチョウ、4種類の動物を置き、動物たちの生息域と、アブラヤシの問題を理解してもらうためのゲームから始まりました。
私たち人間が日々の暮らしの中で使っている製品や食べ物のカードもありますね。
自分たちに関わるそれらのカードも、緑の部分に置いていきます。
なんと、皆がここに置いたカードをひっくり返すと、ほぼ全てパーム油の原料であるアブラヤシにかわりました。
パーム油は、様々な加工品の原材料となっていることがわかります。
そしてボードの森がアブラヤシだらけになり、動物たちは動くことが難しくなりました。
現在、ボルネオでも同じことが起こっています。
では動物たちが自由に移動できて、生き延びるためにはどうすればいいのか、これから皆で考えていきましょう。
マレーシア、豊橋総合動植物園とオンライン交流が始まりました。
現地より、ボルネオゾウの現状についてのお話を聞きます。
ボルネオゾウはメスと子どもで群れを作り、川沿いの森を回遊しながら暮らしています。
その森がプランテーション(大農場)になってしまうと、ゾウたちが意図せずその農場に入り込んで荒らしてしまうことも。
アブラヤシ農場が増え、森が足りなくなると、ゾウ達はエサが不足し、農村や村に入り込みます。
地元の人からしてみたら、自分たちの生活を脅かすゾウは害獣となります。
お話の後の意見交換では、ゾウたちの悲しい現状に、なかなか言葉が出てこない子どもたちです。
特に農園の対策により、ゾウの群れがバラバラになることで、仔ゾウが親たちと離れてしまうことに、胸を痛める子たちが多かったようです。
今度は日本の動物園より動物ガイドも披露しました。
福岡市動物園ではシロサイ、
豊橋総合動植物公園ではコツメカワウソのガイドがありました。
がんばって質問もしてみましたよ~。
最後は参加証を手に、オンライン越しに記念撮影をして、サバ州の子どもたちとお別れです。
イベントを通して、ゾウも人も困っている状況が理解できたところで、
後半は自然に迷惑をかけない商品選びについて学びます。
こちらは環境や野生動物、働く人たちのことを、大切に考えて作られている認証商品のマークです。
今回は、その中でも「RSPO認証マーク」のあるお菓子や製品を見比べ、実際に食べてみます。
RSPO認証マーク:世界自然保護基金(WWF)を含む関係団体が中心となり、2004年に設立された国際NPO、RSPO(Roundtable on Sustainable Palm Oil:持続可能なパーム油のための円卓会議)の認証基準を満たした、持続可能なパーム由来原料を使用した、あるいはその生産に貢献した製品であることを示しています 。
マークはどこにあるのかな~
このように、裏を見るとマークがありますね。
見つけたマークを豊橋のお友だちにも報告です。
物を買う時、選ぶ時にこうした基準を気にするだけでも環境を守る行動になります。
最後はみんなに、作戦カードをつくってもらいました。
ゾウと仲良く暮らせる方法だけじゃなく、中にはイベントの感想も。
(作戦カードは、8月12日の世界ゾウの日に園内にて展示予定です。
詳細が決まり次第、HPでお知らせしますね~)
参加してくれたお友だち、ありがとうございました!
このイベントを通して、パーム油のことや、そのパーム油生産国であるサバ州について、身近な問題のひとつだと実感してくれたらうれしいですね。