角(つの)にも色んな事情があって・・・|ZOOお勉強タイム
初夏を感じるような日が続き、園内の緑も鮮やかになってきました。 再開園はしましたが、引き続き3密を避けるため、イベントなどは当面中止、施設も一部閉鎖となりますので、動物に関するあれこれも引き続き、ブログでお伝えできたらと思います。 前置きが長くなりましたが、今回は哺乳動物の角(つの)についてのお話です! 人間にはない特徴の一つでもある角(つの)ですが、皆さんは角についてどれくらい知っていますか? 実は動物が持つ角には、色んなタイプがあります。 ここでは哺乳動物の角について、当園にいる動物たちを参考にお話していきますね。 まずは、どんな動物がどんな角を持っているでしょうか? 形は? 大きさは? その動物はなぜ角があるの? ♪ ♪(シンキングタイム~、考えてみてね~) ♪ では、いろんな角をご紹介します。 ★★シカの仲間の角(つの)★★ この仲間の角は“枝角(えだづの)”ともよばれ、木の枝のような形になります。 こちらは少々、古い写真になりますが、ツシマジカです。 シカの仲間(ニホンジカ、ヘラジカ、トナカイ、などなど)の角は、毎年はえかわります。 この仲間の角が生えるのはオスだけですが、例外でトナカイだけはオスもメスも生えます。 こちらはキョンです。 春に生えはじめた角は、皮膚におおわれていてまだ柔らかく、この状態の角のことを“袋角(ふくろづの)”と言います。 これは何かわかりますか? ツシマジカの角の根元です。 当園では角が伸びきった秋に角切りを行うため、角の残骸が生え変わる時に、ぽろりと落ちるんです。 この写真でわかるように、角の成長時期は血管がとおっています。 角が成長するにつれ、中に骨がつくられて、立派な角となるんですよ。 ★★オリックスの仲間の角(つの)★★ この仲間の角は“洞角(どうかく)”とも呼ばれ、中が空洞になっています。 他に、バイソン、カモシカ、なども仲間となります。 ウシ科(ウシ、ヤギ、オリックス…など)の角は頭骨(とうこつ)に角突起があり、骨の上に爪のように角質化した皮膚(角鞘(かくさや))が取り巻いて角となっています。 こちらはバーバリーシープです。 角はオスもメスも生えます。 ウシの仲間の角は一生伸び続けますが、一度角が欠けると、再び生えてくることはあ...