アラビアオリックスの赤ちゃん誕生!性別も判明しました!



6月29日16時9分にアラビアオリックスの赤ちゃんが生まれました。アラビアオリックスは、国内では横浜市の金沢動物園と福岡市動物園の2園のみで飼育されており、福岡市動物園では、2011年以来の誕生です。

お母さんは、2018年に金沢動物園で生まれ、2019年に来園した「ミナ」、

お父さんは、2009年に福岡市動物園で生まれた「アシール」です。

オリックスの出産可能年齢は3歳と言われていて、1歳で来園したミナは繁殖を進めるにはまだ早い年齢でした。

しばらくは1頭で過ごしていましたが、昨年2月末から檻越しでお見合いを進め、同じ年の7月から同居をスタートしました。

ミナが受け入れてくれる時以外はお互いに角を使って頭突きしあったり、猛ダッシュで走り回ったりと、決して仲が良いとは言い難い2頭でしたが、

7月2日、8月22日とマウントや交尾行動が見られ、10月10日が最後の交尾となりました。

オリックスの妊娠期間は260日なので出産予定日を6月27日と考え、観察の為のカメラや寝室内に藁を敷くなどの準備を進めました。

2月には83kgだった体重も日に日に増えていき、出産前日には95kgにまでなりました。(5/8撮影)

お腹も少しずつ大きくなりましたが、過去の担当者や、もうひとつの飼育園である金沢動物園の方から聞く妊娠時の体型とは異なった体型で大きくなっていくので、本当に妊娠しているのか不安な時期もありました。(6/24撮影)

予定日を迎えましたが、初産なので遅くなることも想定しつつ、基本的にはいつも通りに放飼を行っていました。

そして、予定日から2日経った6月29日の14時半頃、胎膜が陰部から出ているのを発見し、慌てて寝室に移動させました。

ミナは、その後何度も後ろ足を伸ばしていきみを繰り返し、16時9分無事に出産しました。

アラビアオリックスには“ハイダー(英語のhide隠れるの意)”と言って普段は子どもを離れたところに隠して授乳時にそばに行く習性があります。ミナも、出産直後子どもから少し離れたところで様子を見ていました。

子どももすぐには立ち上がらず、じっと様子を見ていたので、私たち職員は獣舎内から離れ、ビデオ観察にすると、19時10分には立ち上がり、19時28分には授乳を確認することが出来ました。

その後もミナは子どもとは少し離れることが多いながらも、

きちんと授乳をさせて、かいがいしくお世話しています。

※出産や授乳の様子は、YouTubeでご覧いただけます。

生後2日目の7月1日に貧血予防として子どもに鉄剤とビタミン剤を投与しました。この時、ミナと少しだけ離した際に、オスということも確認できました。

今はまだ寝室内で子育てをしていますが、様子を見ながら皆さんにお披露目していきたいと思っています。

どうぞお楽しみに!

(アラビアオリックス担当飼育員)

このブログの人気の投稿

角(つの)にも色んな事情があって・・・|ZOOお勉強タイム

イマコ、ありがとう

レストラン情報|カフェラソンブレのおすすめメニュー